中学生夏休み実技講習(その1)
今日から中学生を対象にした「中学生夏休み実技講習」が始まった。これ
は県立松戸高校の芸術科開設に呼応する形で、昨年から立ち上げた講座だ。
対象は、受験目的の3年生だけでなく、美術に興味のある中学生とした。
しかし昨年は県立松戸高校受験希望の中学3年生2名だけの受講だった。
2年目の今年は、県立松戸受験希望の3年生が3名。あとは中1、2、3
年生各1名ずつ。受験のためのノウハウ取得だけでなく、美術の世界に本
格的に触れてみたいと言う目的での受講が増えてきた。6名といっても昨
年の3倍(!)。多少なりとも認知度が上がってきたのだろう。
受講生の親御さんの中には「中学の美術の授業や美術部の活動が、期待し
ていたものとはかけ離れていた」と訴える人もいる。美術の時間数が削ら
れ、授業自体の密度がどうしても薄くなってきているのだろうか。知人の
美術教師からも、そんな苦悩を聞くことがある。
見方を変えれば、その数は少ないとはいえ、我々、民間の教育機関にそれ
だけの期待をかけてくれていると言うことにもなる。この期待に応えなけ
ればならない。たった3日間の講習だが、受講生に美術の世界に「どっぷ
り」はまるきっかけが与えられたらと思う。
ディスカッション
コメント一覧
岩崎さん、本当にそうなんです。時間が少なすぎます。極限に少ない。2、3年生は週1時間。でもその時間は1単位50分。そこから準備とあと片付けの時間を差し引きます。なげかけや、説明もします。これはこのような時間数を設定した側に責任があると思います。音楽の1時間と美術の1時間では意味が違うのです。まさに机上のプランです、これを考えた方達は、エリートなんだろうなと思ってしまいます。今日は愚痴でした。6人の生徒にとっては充実した時間になるのでしょうね。
週1時間ですか…。生徒にとっては「忘れた頃にやってくる」という感じでしょうね。作り上げる喜びは、ある程度継続して努力したという実感がなければ得にくいモノでしょう。そういった前向きなエネルギーを育てるのが教育の目的だと思うんですが・・・そんな中でやりくりされている先生方には頭が下がります。
中学生講座は昨日無事終了しました。受講生にとっては「一日中絵を描く」ということが、何より新鮮だったようです。
一日中、絵を描く。いいですね。これは貴重な体験ですね。学校では出来ないことですね。この講座、いいですね。広まればいいなあ。一日中ゲームしていた、テレビ見ていたなんてこともありますから…。
今日、生徒が夏休みに描いた小さなスケッチを3枚見せてくれました。で、こんな姿を見たら親も喜ぶだろうなと思って「親はなんて言ってた?」と聞いたら、「勉強しなさい」と言われたそうで、なんだか非常に寂しくなりました。
絵を描くのも、数学も、歴史も…ホイジンガにいわせると結局は「遊び」なんですけどね。(ホモ・ルーデンス)
http://jaoki.ld.infoseek.co.jp/hoijinga.htm
教育の目的は「自立」であったり「コミュニケーション」だったりすると思うんですが、目的と方法を取り違えて「点数をとるための勉強が大切」ってことになりがちですね。
そうならないための芸術教育だと思うんですが…。一般の方にも、もっとその重要性に気づいてほしいですね。
ホモ=ルーデンスの「遊び」私も共感しています。全国一斉学力テストがはじまってしまったら、「点数をとること」こそが大事だという感覚が広まいそうで怖いです。
「全国一斉学力テスト」についてよく知らないのですが、四則演算と読み書きくらいはきっちり出来た方がいいとは思います。その部分は国家として責任を持ってやると。
問題は、芸術やコミュニケーション能力など数値化しにくい指標をどう評価するか、その大切さをいかに伝えていくかということなんでしょうね。