笑顔の講評会「擬音語&比喩表現」

美大長文読解テキスト

1月も今日で終わり。明日は、女子美術大学の絵画系専攻の実技日です。いよいよ、入試シーズンの始まりです。

生徒の完成作品を並べて行う講評会では「ここをギュッと描いて、ここはフワッと抜いて」と言った擬音語の表現をあえて使っています。多分、この業界では一般的だと思うのですが、知らない方にとっては、「何言ってんの!?」の世界かもしれません。しかし、ある程度経験を重ねた生徒には、こういった手法が良く通じます。

擬音語だけでなく、比喩表現も使います。今年の生徒には演劇経験者もいるので、「この主役を盛り立てるために、画面の他の出場者も参加させて!」とか、「主役がセリフを言ってるときは、脇役は黙るもんだ!」とか、話しています。画面上の要素があたかも人格を持っているように話すのは、普通に考えたら「訳がわからない!?」かもしれませんが、彼女たちは笑いながら聞いてくれます。

実は、実際の入試を前にしたこの時期に一番大切にしているのは「笑顔」です。笑顔になることで、肩の力が抜け、自分の絵を冷静に見えるようになるようです。

もちろん、受験生を指導する立場としては、厳しく追い込むことも必要になります。しかし、そればかりでは上手くいきません。さまざまなビジネス書にも書かれていますが、緊張状態では、自分の持っている力を発揮することはできません。

というわけで、今日の講評会は笑顔のうちに終わりました。明日、彼女が実力をしっかりと発揮してくれるのではないかなという手応えは、しっかりと感じました。

アイキャッチ画像は冬期講習会以降宿題で希望者に配布している各美術大学の過去問をベースにした英文読解のプリントです。「実技も大事、学科も大事」