デッサン、クロッキーの大切さ

2018年1月2日

2009/11/27
宮城県の「石ノ森章太郎ふるさと記念館」で「工藤稜の世界展」が開催されています。工藤さんは大学の1年先輩で、在学中は人体の絵画表現やアニメーションにずいぶんのめり込んでおられた記憶があります。ちなみに、この展覧会に自分で行ってきた訳ではありません。hakusekeさんのブログで紹介されているのを見て、知りました。その後、工藤さんを検索。ホームページブログを見つけました。
現在はイラストレーターとして活躍されているのですが、ホームページ「くま画廊」には本業(?)のイラストだけでなく、絵画作品や習作としてのデッサンやクロッキーが多数掲載されています。これがすごいんです。学生時代から上手でしたが、より凄みを増しています。
ホームページにもありましたが、ずっと人体(ヌードモデル)のクロッキーやデッサンは続けられているとのこと。いや本当に頭が下がります。その中で興味深いエピソードがありました。それは「とにかくその場で描き上げる(完成させる)」というものです。(以下引用)
「とにかく、よく見てそれを描くんです。続けるときっと上手くなれるに違いない。
時間がきたらモデルの人は帰っちゃいますからね。
線を迷わせている暇はない。 今、ここでかきあげるんですよ。
生きている充実感ってものがありますなぁ、その時には。」
絵を描いていると、迷って手が止まってしまうことがよくあります。しかし、どこかでおとしまえをつけて、作品としてフィックスすることも必要です。その判断をつちかう上で、モチーフ、モデルを前にしたデッサンやクロッキーは重要な役割を果たします。
どんな絵具をどの順番でのせるか。どんな線をどの鉛筆を使ってひくか。絵を描く上で必要な技術は、経験型の演習なしには身につきません。PCが発達して、若い世代なんかは、なんでもCGでできると思っているかもしれませんが、人間の手による制作物のリアリティー(「見えた通り」という意味ではありません)を越えることは、大変です。そういったことを改めて感じました。
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こんな文章の後に載せるのはお恥ずかしい限りではありますが…
今日の一枚。マイタケ
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日記

Posted by hideta