レコードを知らない世代
音楽に関していえば、アトリエスタッフの現役美大生・芸大生は生まれな
がらのCD世代。レコード世代の僕らとしては、傷つきやすいレコード盤
をまるで儀式のように丁寧にターンテーブルにセットし、針をおく瞬間の
緊張感など懐かしい限りだが、そんな経験とは無縁の世代だ。
彼らと話をしてみると「レコードって表・裏(A面・B面)があったんで
すか!?」から始まり、「なんで黒い円盤に針を刺して(!?)音が出る
んですかね~?」とくる。これには驚いた。僕からしてみれば、レコード
で音が出る原理より、CDから音が出る方がよっぽど不思議なのだが…。
レコードは何度も聴いているうちにすり切れてくるので、カセットテープ
にダビングしていた話や、当時のジャズ喫茶では、客は話もせず大音量の
ジャズを聴いていた話。そこでは「ビル・エバンスの<ワルツ・フォー・
デビー>のB面」という風に盤面ごとにリクエストしていた話などをした。
iTunesみたいな音楽配信の仕組みがもっとすすめば、CDも知らな
い世代が出てくるのかもしれない。そうなったらアルバムという概念はど
うなるだろうか。メディアが変われば表現も変わる。ものを作る側は、常
に変化の中にあることを意識しないといけないということだろう。
iTunes Music Store 一曲ごとにダウンロードできる
ので、ついつい懐かしい曲なんかポチットしてしまいます。
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