伝統工芸新作展

2018年1月3日

埼玉在住の漆芸家「豊平江都」さんから案内をいただき、日本橋三越に表
題の展覧会を観に行った。豊平さんとは15年も前になるが、同じ職場で
働いていた仲。今でも、ご主人の経営するレストランの、パンフレット印
刷のお手伝いなどでお付き合いさせていただいている。
駅を降り、エスカレーターで新館7階の会場に着くと、木竹工の先生によ
る陳列品解説が行われていた。その周りには黒山の人だかり。それを避け、
会場の端から順番に作品を鑑賞する。途中、受賞者一覧の掲示があり、み
ると豊平さんが新人賞を受賞していた。おめでとうございます。
ところが、漆芸のブースに作品が見当たらない。受賞作だけに特別なとこ
ろに展示されているのかと、探しているとフッと目に留まる作品があった。
生命力にあふれる活き活きとした作品。不思議なもので、心の琴線に触れ
る作品に出会うと、頭が急にクリアーになる。これが彼女のものだった。
作品は<乾漆水指>で「潮さい」というタイトル。深みのある優しい青が
印象に残る。「春の夜の海の底から、生命の泡が静かに渦を巻きながらわ
き上がる。そして、水面は鏡のように漆黒の空を映し、そこには小さな巻
貝が浮かぶ」そんな場面が浮かんできた。素晴らしい!僕も頑張らねば!
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日本工芸会のホームページに彼女の作品が紹介されています。こちらから
作品としての物質感というか品格のようなものは、この写真からは十分に
伝わらないかもしれません。いや、写真は難しい。
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