出題者の意図

2018年1月2日

2012/02/04
2月に入り、関東圏の美大の入試が本格化してきています。アトリエの学生達も日替わりで受験で、教室の中は寂しいような、慌ただしいような、この時期独特の空気が漂っています。
今日は武蔵野美術大学のデザイン情報学科の実技試験だったのですが、試験を受けて帰ってきた学生の話によると、出題の条件の部分でかなりの受験生が混乱したようです。
大雑把に言うと「手と与えられた8つのブロックで作った6面体を組み合わせて描け」という課題だったのですが、ブロックどうしを結合する凸凹について「平面とみなす」という1文がありました。報告してくれた学生は、凸凹を描くべきかどうかでずいぶん悩んだそうです。
報告を聞いた後、スタッフで検証したのですが、デザイン情報学科の受験生の全体的な質で考えると、引っかけというよりも、単純に「凸凹を無視して描いてもかまいませんよ」というメッセージだったのではという結論に到りました。
試験会場では、件の条件文の解釈どころか、大原則である6面体になっていない受験生も多くいたそうです。ちゃんと問題文を読めばわかりそうなものも、追い込まれた環境ではそれも難しいのでしょう。「試験会場には魔物が棲んでいる」というと大げさかもしれませんが、日頃の力が発揮出来るようにするメンタルトレーニングも重要な課題だと思って日々指導を行わなければと再認識しました。
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