しきい値(閾値)

2018年1月2日

2011/10/17
幸か不幸か、弱小公募団体に属し、零細美術予備校&カルチャー教室を経営し、地元の美術団体にも顔を出していると、色々な人と出会えます。その中で最近、思っているのは、油絵や日本画、彫刻といった旧来のカテゴリーが、マイノリティーの立場になってしまうのではないかということです。
表現手法として、それらは長い歴史を持っています。そして、メディアとしての強度も備えていると思います。しかし、それに触れることすらなく、ビジュアルイメージを発表したり、楽しんだりしている層は確実に増えてきています。
美大を目指す学生たちの中にも、絵筆や鉛筆よりもマウスやペンタブの方が使い易いという子達は少なからずいます。また、先日ヌードデッサン教室に参加された、カードゲームのキャラクターデザインの仕事をされているプロのイラストレーターの方は、それまでずっとPCで仕事をしていて、紙と鉛筆で人体を描くのは初めてということでした。
おつきあいの有る、僕より上の世代の方の中には、「またまた岩崎が極端な話をして・・・」という反応をされる方が多いのですが、確実に状況は変わってきています。村上隆さんがご自身のギャラリーで行われている様々な企画も、バーチャルの空間を得意とする新世代の作家をギャラリーというリアルな空間に引き込むことによって、世代の橋渡しを目指しているのかな?なんて深読みもしています。
何はともあれ、今は万人には見えていないムーブメントが、しきい値を越えた時に何が起こるか。そして我々中間層がどう行動するのか。若年層はどうするのか。松戸ローカルで考えると、5年が勝負でしょうか???
しきい値(閾値)>Wikipedia
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