コラグラフ
土曜日の受験クラスでは先週、今週とコラグラフを行った。コラグラフとは「コラージュ」(フランス語では「パピエ・コレ=画面に何かを貼付けて絵を作る手法)によって版をつくる版画のことで、ここ数年、毎年授業の中に取り入れている。昨年の様子はこちら
原理的には小学校なんかでやる紙版画と同じだが、貼付けるものは各自に任せているので個々に全く違った感じの作品になる。1週目は「とりあえずやってみよう」とあえて途中でのアドバイスを控えてみた。すると、コラージュとしては面白いけど、版画としては上手く刷れない版が続出。学生達は結構がっかりしていたようだ。どんなことでも最初から上手くいくはずはないし、失敗から学ぶことなしに成長はありえない。「この経験をふまえて構想を練ってご覧」と次の作品の構想を宿題にして今週を迎えた。
この1週間で一生懸命考えたのだろう。今週は見違えるように、版面の凹凸と刷り上がりとの因果関係に対する理解が深まっていた。話を聞いてみると、自分のイメージした完成予想図と実際の刷り上がりも結構近かったとのこと。こうして、自分の経験を次の作品に反映できる所に頼もしさを感じた。結果も大切だが、そこに至るプロセスで、自分で考え、試行錯誤するということも身につけてほしい。
※凹版での刷りの様子
版のくぼんだ所にインクをつめます。
余分なインクを寒冷紗を使って拭き取ります。
小型のプレスを通して刷ります。
凸版と凹版と各1枚ずつ刷りました。
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