こんなモチーフ描いています
火曜日と木曜日の絵画教室のクラスでは、共通のモチーフをみんなで一斉
に描くスタイルの授業を行っている。静物が中心になるのだが、いわゆる
静物のモチーフばかりだと飽きてしまう。それに「描き方」ではなく「表
現」を学んでほしいので、モチーフセッティングは毎回大いに悩む。
絵を描く上で最も大切なのは「何を描くか」ということ、つまりモチーフ
選びだ。そして「どのような構図で描くか」。この2つが決まれば、絵の
8割は決まったも同然、だと日頃から生徒さん達には言っている。手先の
ことよりテーマ性や造形衝動の根源が大切なのだ。
しかし、教室ではどうしてもモチーフをこちらから与えることになる。そ
こで、モチーフを写して終わりではなく、描く人が自分なりのイメージや
モチーフを画面の中に加えていけるよう、あえてアンバランスな組み方に
したり、常識では考えられないものの組み合わせにしたりしている。
下の写真が今描いているモチーフだ。アトリエの窓を開けると、暖簾や吊
るされた貝殻がゆらりと動く。僕のやり方に最初は面食らっていた生徒さ
んも、今では、どんどんイメージを広げていって描いている。こういった
ことを繰り返しているうちに、みんな違う絵になっているのが面白い。
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