月刊はとのす

2018年1月1日

元サッカー少年と言うこともあり、サッカージャーナリスト(と呼んでいいのかな?)の宇都宮徹壱さんのメールマガジン「徹マガ」を購読しています。そのなかで紹介されていた中村慎太郎さんのブログ「はとのす」を初めて読みました。

中村さんは偏差値30から東大に合格し(それだけで一冊本がかけてしまいそうですし、実際そういう企画もあったのだかなかったのだか。。。)、文系に7年、理系に4年在籍した上で、研究者をあきらめ(でいいのかな?)ライターを目指しているかたです。
中村さんのプロフィール

「はとのす」は雑多なジャンル、事象を取り上げるブログだったそうですが、あるきっかけから「Jリーグを初観戦した結果、思わぬことになった。」という記事を書いたところ、爆発的な反響を生み、それが物書きとして前に進むことの最後の一押しとなったそうです。

詳しくは「徹マガ Back Number 通巻173号 僕がJリーグについて書こうと思った理由
中村慎太郎(作家、「はとのす」主催)インタビュー
」でご確認ください。引用先が有料のメールマガジンの記事のなので全文読む為には「購読のお申し込みはこちら」をクリックして、種々のアンケートに答える必要がありますが、お試し期間の特典を使えば、無料で読むこともできるはずです。

それはさきおき、中村さんのインタビューの中で、ご本人が小学生のときにJリーグブームが起こり、その波に乗る形で中学校でサッカー部に入ったけれども、「絶対に上手くならない練習」と「先輩からの度重なる理不尽な強要」でサッカーが嫌になったとの記述がありました。

その部分は、若年層を指導している我々にとっても気にしなければならないことです。
人があふれていた時代は、「その業種、ジャンルでだめな人間を組織から排除する」というルールで様々なことを運営しても、生き残った人材がその組織をなんとかしてくれたかもしれません。また、組織からはじかれた人材も、人が多いことによって必然的に生まれる競争の中で「生きていく為に自分の居所を探す知恵」が、自ずと身に付いたのかもしれません。(みんながみんなではないと思いますが。。。)しかし、いまアトリエに通ってくる学生達の様子を見るにつけ、今はそういう訳にはいかないと感じます。

アートやスポーツは身体や感情に直接働きかけるため、人生経験のすくない10代の子達は、ちょっとしたことで「人格が否定された」とか「将来はない」なんて思ってしまいがちです。そういった意味で、我々はその学生の将来に大きな影響力を持っていることを自覚しながら事に当たらなければなりません。中村さんは「サッカーは人生だ」と言う言葉を引用されていましたが、全く同じ立場から「アートは人生だ」と、そして「だからこそ真剣に、かつ楽しまなければならない」ということを伝えていかなければと思います。