グッドデザイン賞

2018年1月1日

今日は朝から雨。昼過ぎにはやんだようですが、なかなか気温も上がらず秋の深まりと冬の訪れが感じられます。朝晩の冷え込みで、自宅ではそろそろ雨戸をしなくては窓の結露が防げなくなってきました。

公益財団法人日本デザイン振興会が主催し、その年の「良いデザイン」に賞を授与する「グッドデザイン賞」。政府からも援助を受ける、総合的なデザインの推奨制度だそうです。今年の大賞には「Google マップ」が推薦されたのですが、賞を出す側の政府がそれを拒否したとの報道に触れました。

政府がグーグルの表彰拒否=大賞は「該当なし」―グッドデザイン賞(時事通信)

ちなみにこちらがグッドデザイン賞の公式ウェブサイト

投票の2位は国産ロケットの「イプシロン」でした。
2013年度|グローバルデザイン2013選出過程を参照。

今回のグッドデザイン賞でGoogleマップとイプシロンが優秀作品に選ばれた段階で、アトリエ新松戸の学生スタッフとも「デザインの定義は、用途のあるものを美しく、かつ使い易くするという切り口だけでは語れなくなっているね」と意見を交わしたこともありました。なので、これらの二つに賞が与えられなかったのは、UXデザイン(Googleマップ)や様々な技術の再利用による経費削減の仕組みそのもの(イプシロン)が、まだ政府の掲げるデザインという言葉になじまなかったのかな?とそのときは考えました。

しかしその後、【日本政府がGoogleマップを「最も優れたデザインとは認めがたい」と判断、投票数1位なのにグッドデザイン大賞は「該当なし」に】という記事を目にし、「なんだかな〜」という気分になりました。

Googleマップでは、領土問題に各国の思惑があることを認識した上で、言語ごとにその表記を変えるなど、僕から考えれば、デザイナーとして十分な配慮はしていると思うのですが、政府としては、それを認めることができなかったのでしょう。領土問題は領土問題、良いデザインは良いデザインと割り切って、ちゃんとした評価を与えることが日本の文化的な成熟を示す良い機会ではなかったのかと、残念に思います。

トップ画像はアトリエ新松戸近隣の小金高校からの徒歩での道順をGoogleマップで表示したもの。他の地図ソフトと比べても、本当に便利だと思います。