姿勢の問題

2018年1月3日

19日の無料デッサン教室に参加した子どもたちを見ていて、一生懸命に
なるあまり、画面にしがみつくように猫背になるなど、描くときの姿勢が
気になった。もっともこれまで、デッサンするときの姿勢など習ったこと
はないのだから、当たり前のことと言えるだろう。
デッサン力とは、いかに対象をよく観察できるかということ。その基礎に
なるのが、対象と自分と画面の3者の関係をいかに良好に保つかという意
味もふくめた、正しい姿勢だ。それをおろそかにしていては、小手先の技
術は上達しても本質的な理解にはいたらない。
我々美術予備校に親御さんが期待するのはやはり、高校なり大学への合格
だろう。そして、いかに短い期間で効率的に学習できるかに重点を置くの
も分かる。しかし、促成栽培できるものとできないものがある。描く姿勢
などはできないものの最たるもの。いわば修行の世界だ。
スポーツや音楽と同じように、デッサンが上達する為には訓練が必要だ。
最初は違和感を覚える姿勢でも、自然な立居振舞として身に付くまで何度
も繰り返す。そうやって身に付いたものは、なかなか抜けることはない。
その大切さを伝えていくことも僕たちの役目かもしれない。
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