テンペラ実習08-グレーズ・ハッチング
2006/11/30
1・「グレーズ(透層)」
ハッチングを使って白く描きおこした画面全体に、インプリマトゥーラとほぼ補色関係にある色をかけます。こうすることによって深い色合いの中間調が生まれます。
<左>今回はローシェナによるグレーズを行います。絵皿に顔料と卵メジューム、水を入れ下の層が透ける程度の薄い絵具をつくります。
<右>刷毛を使って画面全体に均一に塗ります。下地が水分をかなり吸うので、比較的速く乾燥します。
2・「ハッチング」
ここからさらにハッチングを重ねて描いていきます。グレーズを行ったことでベースになる中間調が出来たので、仕上げに向けて色を変えながら進めます。
<左>肌の陰の部分の色をつくります。チタニウムホワイトにイエローオーカー、ローアンバーを加えたグレーをつくりました。
<右>紙の上で試し描きをしてはみたものの、実際に画面にのせてみるとイメージと異なりました。また、濡れ色と乾き色の差も大きかったので、何度か色を変えながら描き進めました。
<左>グレーでのハッチングが終わったところ。大まかなフォルムのベースが出来たところで、ここから色味を加えていきます。
<右>肌の暗部に赤みを加えるため、ローシェンナに少量のチタニウムホワイトを加えた絵具で透明なハッチングを行いました。
この段階での拡大画像。まだまだタッチの荒さが目立ちます。おでこの辺りのグリーンの中間調を、グレーでつぶしてしまったりしてけっこう遠回りしているような気がします。ここからなんとかしてあの透けるような乳白色の肌に迫っていきたいと思います。
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