テンペラ実習04-研磨→転写→墨入れ

2018年1月3日

テンペラ実習の3回目です。この日は、思っていた以上に作業が進んだので、工程ごとに何回かに分けてレポートします。
前回白色塗料による地塗りを行ったボードの表面は、刷毛の跡でけっこう凸凹
しています。そのままだと筆が引っかかったりして描き味が悪いので、ある程度平滑になるように研磨したうえで、トレースしておいた下絵を転写します。
この工程で使用した材料・器具
ボード<基底材-F4号(333×242mm)に綿布を貼りこみ、白色塗料を塗ったもの>
鉛筆(4B、HB、4Hなど柔・中・硬の3種類)
紙ヤスリ(240番)、手頃な平面のある木材など、マスク
トレーシングペーパー(前回下絵をトレースしたもの)、セロテープ
上質紙・わら半紙など薄めの紙、面相筆、絵皿、墨汁、筆洗バケツ
1・「研磨」
(1) ボードの表面を研磨すると白色塗料の粉末が大量に空気中に舞い上がります。それを吸い込むことを防ぐため、マスクを着用します。
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(2) ボードの表面に鉛筆で線を引きます。次の研磨作業でどこまで削ったのか分かりやすくするための下準備です。このとき柔らかめの鉛筆を使うと、黒鉛の量が多すぎて画面を汚すことになるので、2H~6H位の硬めの鉛筆を使います。
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(3) 紙ヤスリを、手のひらにはいるくらいの適当な平面のある木材などに巻き付け、ボードの表面をなるべく均一に研磨します。指だけで削っていると、一部分だけ削りすぎることがあります。手頃な平面を持つ何かに巻き付けるのは、それを防ぐための措置です。(2)で引いた鉛筆の線が消えたらその部分の研磨は終了です。
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2・「転写」
(1) 市販の一般的なカーボン紙には油分が含まれていて、水分をはじいてしまうため手製のカーボン紙をつくります。上質紙やわら半紙など、比較的薄手の紙を、4B~B程度の柔らかめの鉛筆で塗りつぶします。
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(2) トレーシングペーパーをボードにセットします。転写している途中段階が見えやすいように、画面上部か、利き手の側をセロテープなどでとめます。
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(3) トレーシングペーパーとボードの間に手製カーボン紙をはさみ、トレースした線をなぞっていきます。鉛筆を使うのであればHB~H位のものが良いでしょう。柔らかすぎると転写された線がボヤケ易く、硬すぎるとトレーシングペーパーが破れてしまいます。赤ボールペンなどを使うと、どこまでなぞったのか分かりやすいです。
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3・「墨入れ」
転写できたら、墨汁と面相筆を使って輪郭をなぞります。これは、転写作業でボードについた鉛筆の粉が、上にのせる絵具や筆によってこすれたりして、せっかくうつした形が見えなくならないための作業です。よく、キャンバスなどに木炭や鉛筆でデッサンしたあとに、その線が残るようにフィクサチーフ(定着液)をスプレーする方がいますが、不純物が絵具の層に混ざることになるのでお勧めできません。画材にはそれぞれ本来的な目的があります。その目的にあった使用法をすることが、制作に対する理解を深めることにつながります。
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制作記録

Posted by hideta