ハッチング

2018年1月3日

2006/05/05
テンペラと言えばハッチング。油彩のように乾燥する前に絵具どうしをぼ
かし込みながらグラデーションを作るスフマートという技法の使えないテ
ンペラでは、細かな線の集積で諧調を作る。面相筆のように細い筆で単一
色を重ねていくのは、地味で根気のいる作業だが、確実に密度につながる。
とはいえ、100号の大画面に面相筆1本で立ち向かうのには正直勇気が
必要だ。今回の手順としては、まずカドニウムレッドで下地の色より暗い
ハッチング。油絵具のクリムソンレーキでグレーズ(透層)。チタニウム
ホワイトで明るいハッチングという3工程で完成させるつもりだ。
カドニウムレッドによる第1工程その1。右上から左下に、ほぼ45度の
タッチを均一にグラデーション部分全体に入れる。これで約2時間。その
2では、少しタッチの方向を垂直に近く変え、画面上に目安になるよう定
規を置き、約10センチ幅でハッチングの密度を変えていく。
その3では水平に近いタッチで、その4では逆方向のタッチでこれを繰り
返す。だんだんとプロセスごとの作業時間は短くなるのだが、ずっと腰を
曲げたまま同じ作業を繰り返すのは辛い。つい集中力が切れてタッチが大
きくなりすぎた。今後の工程でどうにかリカバーしなければ。
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作業過程。もう少しストロークを短くした方が良かったかもしれない。
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1日ではこれが限界。でも単純作業も、また楽し。
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連休中大活躍のPowerBookとOlympus E300。(携帯で撮影)
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制作記録

Posted by hideta