現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展

2018年1月1日

竹橋の国立近代美術館に「現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展ーヤゲオ財団コレクションより」を観に行ってきました。

WebCMに挿入されたキャッチコピー「上野でも六本木でもなく、竹橋の美術館」が、なんとも感傷的というか、近美は、収蔵作品という観点で見れば、ものすごいポテンシャルを持っているのに。。。なんて思いました。
ページの途中にWebCMの動画があります。http://www.momat.go.jp/Honkan/core/index.html

こちらは、エントランスに設置されていた「マーク・クイン」の作品。
マーク・クインの作品

キャプションや解説も凝っていて、コレクターの視点と言う切り口から、現在のアートマーケットにおける日本人作家、台湾人作家、中国人作家の市場価値の比較とか、興味深く読みました。

企画展示自体も良かったのですが、この展覧会の肝は常設展示との連携にあります。
企画展示を鑑賞したとき、多くの美術館では常設展示の無料鑑賞券がついてきますが、どのくらいの人が常設展を見ているのでしょうか?僕は、元々の貧乏性ゆえ、必ず常設展まで観るのが習慣になっています。なので、近代美術までの流れは西洋美術館で、日本の近代美術は近美で、現代美術は都美館の常設展示で学びました。(都美術館の収蔵作品は、たしか東京都現代美術館が出来たときに、そちらに移ったはず)

企画展示はそのとき一回だけの展示ですが、常設展示は、同じ作品を何度も見ることができます。
特に成長過程の画学生にとって、同じ作品も新しく得た知識によってまったく見え方が変わります。画学生にとっては、そのことに気づくことが大切だと思います。

学生たちには、マストで観に行くべき展覧会として、紹介しようと思います。