櫃田伸也展

2018年1月2日

2008/11/20
昨日、東京藝術大学美術館に「退官記念 櫃田伸也:通り過ぎた風景展」を観に行きました。櫃田氏は長く新制作協会で活躍されて、僕にとっても学生時代から気になっている作家の一人です。
会場には芸大の卒業制作から近作まで約30点が展示されていました。子供のころの水彩画も2点ありました。作風は、一貫して風景に取材した半抽象画というべきものです。独特の空間把握に基づいたその画面からは、押さえられた色調で静かな雰囲気を醸し出しながらも、なおかつ力強い構築性があり、あらためてその力量を感じました。
また、何点かの作品には、制作するにあたって用いられたドローイングや各種印刷物の切り抜きやオブジェ、制作途中の写真なども資料として展示されていました。作家独特の発想方法や、構図法など、作品のバックボーンを知るにはうってつけの展示です。なにより、他人のネタ帳を見るような楽しさもありました。
この日の日経の朝刊に紹介されていたせいか、芸大とは思えないくらいサラリーマン風の観客が多くいました。展覧会は11月24日まで。会期は残り少ないですが、教室の生徒さんにも紹介しました。
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