誰が作ったポスター?
2007/01/17
受験シーズンを目の前に控え、アトリエの学生達も緊張感いっぱいです。この時期は、各大学、専門学校の卒業制作展とも重なります。4年なり2年なりの学生生活の集大成としての展覧会の重みは、それを経験した人間にしか分からないものでしょう。各校の卒業生たちは、日常の課題や制作とは全く違った意識で取り組んでいると思います。
アトリエには、職種柄いろんな大学から、その宣伝のためのポスターや案内はがきが届きます。それぞれに趣向を凝らし、少しでも人目を引くように工夫しているのは分かるのですが、中には首を傾げたくなるようなものもあります。
案内状用に撮影したデジカメの画像を、そのままB2ポスターにまで引き延ばしてジャギーでガタガタになっていたり、フォトショップでいじりすぎて陰影の色やトーンの変化が不自然になったりと、素人が初めてCGを使ったようなものもあれば、文字に長体(縦長)や平体(横長)をかけて無理矢理レイアウトして、センスのない「社内報」のようになったものもあります。往々にして、油絵や日本画、彫刻といったデザインとはちょっと距離を置いた学生が自分でなんとかしようとしてドツボにハマっているように見受けられます。
美大ならデザイン専攻の学生や教授もいるのですから、そういった人を活用したらいいのにと思います。今は、学生確保のため大学側も卒業制作展なんかを宣伝のために有効に使おうという意識も高いようなので、一昔前のセクト主義のようなことはないでしょう。もっとも、デザインの学生がやってあの出来だとしたら「日本のデザインの現場はお先真っ暗!?」ということになるのですけど…。(いや、いくら何でもそんなことはないでしょうが…)
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