デジタルネイティブ
2010/12/24
僕の担当する中学生のクラス。今日の課題は水彩による静物画でした。時節柄、クリスマスを意識して、ポインセチアに雪だるまの小物、それに光り物のラッピングバッグと、1日で描くにはちょっとボリュームのあるモチーフでした。
この講習会から参加して、絵具の扱いにすごく戸惑っていた女の子がいました。時間内では“とりあえず”葉っぱには緑と赤、ラピングには黄色を塗るのが精一杯で、量感や質感、奥行の感じを表現するまではいたりませんでした。
授業の最後の講評会では「もっとグチャグチャになっても良いから、いろんな色の混ぜ方や重ね方を試してごらん」というアドバイスをして、その後、光っているものの表現のコツをレクチャーをしました。
帰り際、彼女が自宅でパソコンを使って描いた風景画を持ってきてみせてくれました。これが、すごく上手い!最初はデジカメの画像を処理したのかと思いましたが、フリーのお絵描きソフトとペンタブでゼロから描いたと言います。横で見ていた高校生やスタッフもビックリでした。
今日の作品とのあまりのギャップに「こんな感じで絵具で描けないの?」との質問に「やり直しが出来ないから…」と。う〜ん。うなってしまいました。まさにデジタルネイティブ。これからこういう学生が増えてくるのは間違いなさそうです。
こちらは明らかなアナログネイティブの作品です。
痕跡(鉛筆、透明水彩、不透明水彩、水彩色鉛筆・B5画用紙)
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