お小言

2018年1月3日

昨日閉幕した自由制作展。毎年、ぎりぎりまで制作したのに未完成だった
り、展示期間中に作品が壊れてしまったり、いろんなことが起こる。経験
の少ない学生たちの展覧会だ。ある程度は目をつぶっている。とにかく展
示すること。グループ展なんだから穴があけば周りに迷惑をかけてしまう。
今年も搬入に間に合わない学生が数名いた。しかも、実行委員への事前の
連絡なし。実行委員にどやされて遅れて作品を持ってきたが、これはいた
だけない。彼らにしてみれば、軽い気持ちでのキャンセルなのだろうが、
美術にたずさわる者として、これはその根幹に関わる問題だ。
表彰式の後、別室に呼び出しお説教。「約束を守らなかったことは人間と
して、作品を人の目にさらさないことは制作者として、その資質を問われ
る大問題だ」そして「ここで失った信頼関係は、作品作りを通じて回復さ
せるしかない」と。さすがにみな神妙な面持ちで頭をたれていた。
アトリエには、いろんな学生が通ってきている。これまでの経験値も将来
の夢も違う。ただ作品作りを通して社会と関わっていくために必要な「常
識」を身につけることは、いわば基礎科目。彼らもこの事件でそのことに
気づいて、自立した「ものつくり」への一歩を踏出してほしい。
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現在、展覧会の様子をHPで公開中です。ぜひご覧ください。