特注パネル

2018年1月3日

年度始めで人の出入りが激しく、何かと忙しい。そんな中、6月の新象展
に向け自分自身の制作の準備も怠ることができない。この日は、日頃から
お世話になっている「ちよだ画材」に注文しておいたパネルが届いた。片
面にシナベニアを使い、厚さ70ミリになる太鼓張りの特注品だ。
僕はここ10年ばかり、木製パネルに重質炭酸カルシウムと胡粉などを膠
で練った接着剤を使って綿布を張り込み、その上に重質炭酸カルシウムと
チタニウムホワイトを膠でといた塗料を塗り込んだものを基底材にしてい
る。現在、一般に流通しているキャンバスが出来る前の古典的な手法だ。
この下地は適度な吸い込みと発色の良さが魅力なんだが、大きな作品を作
ろうとすると、市販のパネルでは布が乾燥する段階でおこる「引っぱり」
に負け、パネル自体が壊れてしまうことがある。今回は、それを防ぐ為に
パネルの厚みも増し、太鼓張りにして裏側にも布を張り込むことにした。
この日は下準備の第一段階「前膠塗り」。パネルの表面、裏面、そして側
面に目止めの膠を塗っていく。搬入は5月22日。スケジュール的には結
構厳しい。エスキースはほぼ出来上がって入るのだが、はたして期日まで
に作品を完成させられるのだろうか?ちょっとドキドキしている。
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制作記録

Posted by hideta