綿布張り込み

2018年1月3日

20日の「前膠塗り」に続いて「綿布張り込み」。パネルに直接下地材を
塗るという人もいるのだが、シナベニアの表面は平滑なので衝撃とかで剥
落しそうな気がしてこの方法をとっている。布地は幅広の天竺木綿を使う
ことが多いのだが、今回は安く綿キャンバスが手に入ったのでそれを使う。
まず、綿キャンバスをパネルの裏側20センチくらいまで巻き込める大き
さに裁断。次に日本画で使う盛り上げ胡粉と重質炭酸カルシウムを1:1
の比率で混ぜたものに同体積の膠液、水を加えてよく練り合わせた接着剤
を、パネルの表面になるシナベニアに塗りキャンバスをかぶせる。
パネルとキャンバスがぴったりとくっつくように、中央から外周に向かっ
てしわを伸ばしていく。このとき引っ張りすぎないように気をつけないと、
乾燥時の布の収縮で破れたりパネルが反ったりする。しばらく時間を置い
てパネルの角に巻き込めるようキャンバスに切れ目を入れる。
角の処理が終わったら、先ほどの接着剤をパネル側面にも塗り張り込んで
いく。そこまで終わったら、張り込みで使った接着剤を今度は表面、側面
に塗っていく。この作業によって、パネルとキャンバスの接着がより強く
なり、絵具の吸い込みが良くなる。この日の作業はここまでで終わり。
060423_01.jpg
張り込みが終わったところ。パネルがスカートをはいたようにも見えます。
壁に立てかけてあるパネルは前日に作業したもの。
060423_02.jpg
角の部分のキャンバスの処理。いつも上手くいかなくて苦労します。
にほんブログ村 美術ブログへ にほんブログ村 教育ブログへ ブログランキング・にほんブログ村へ