美しき魂の素材「女流三人展」

2018年1月3日

銀座のNICHE GALLERYで開催中の[美しき魂の素材「女流三
人展」]を観た。この展覧会には高校・大学院の先輩である堀部由佳子さ
んが出品されていて、招待状をいただいた。案内状曰く世代も表現方法も
違う3人の女性作家の作品を集めた実験的な展覧会だ。
海江田波留美さんは書の作家。抽象書を間近で見たのは初めてなので、ど
う鑑賞したものか戸惑う。絵画と同じようには行かない。丹野有美子さん
はミクストメディアの作品。セッションハウスのギャラリーでも発表の経
験があるという。そういえば、かみさんの公演のときに見たことがあった。
堀部さんの作品は、前回の個展に出品していた作品を発展させたものとド
ローイング。日々制作している感じがよく伝わってきた。この3人の中で
堀部さんが一番若い「アニメーション世代」と紹介されていた。たしかに
僕ら世代は物心ついたときにはアニメーションを毎日のように見ていた。
こうした視覚体験が作品に及ぼす影響はきっと強いのだろう。確かに、全
体としては絵画表現が網膜的な方向に向かっている気はする。絵具の物質
性や構築性よりも意味や物語に興味が向いているのかもしれない。僕らよ
りも下の「コンピューター世代」ではどんな表現になるのだろうか?