渦巻き
2011/06/16
ずっと渦巻きや風の流れをテーマに作品を描いています。現在開催中の「第46回松戸市美術展」にも、同様のテーマの作品を出品しています。タイトルは「風跡」。読み方は「フウセキ」「カザアト」でも、どちらでも良いかなと思っています。
こういった動きの痕跡は、何か命の存在を表すのではないかという漠然とした予感に基づいて、ポジティブな表現として描いていました。ただ、そんなことを考え始めるよりはるか昔に、ぐるぐる渦巻きを描いた事もあるので、もともとそんなカタチが好きだっただけかもしれません。
しかし、3月11日のあの津波の映像を見て、その感覚は大きく揺らぎました。生命の表象であったはずの流れや渦巻きが、車や建物、そして命まで、ありとあらゆるものを飲み込みながら、駆け抜けていく映像は、余りに衝撃的でした。
このまま、このテーマで描き続けて良いのだろうか?正直、悩みました。しかし、描いても描いてもこのカタチが出てきます。これはもう、この経験を昇華するしかないということでしょうか。復活、再生、新たな命…、そんなメッセージを込めた作品です。
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