油性皮膜&グラデーション
2006/05/04
前日、壁に立ててかけておいたパネルを、作業できるように平らに寝かせ
る為に持ち上げると、顔料が手に付着する。絵具に混ぜる卵黄の量が不足
していたのだろうか?これから色を重ねていく部分があるので、このまま
では不安だ。定着させるため画用液を塗って油性の皮膜を作ることにした。
画用液にはスタンドオイルと33%のダンマル樹脂溶液、そしてテレピン
を自分で混合したものを使用する。これは、古典的なグレーズ描法で使用
されたもので、経年変化による黄変が少なく比較的しなやかな皮膜を作る
優れもの。市販のペインティングオイルでは代用にはならない。
広めの刷毛を使って、なるべくムラにならないように画用液を全体に塗布
する。油性分をほとんど含まない白亜地はどんどん吸い込んでいく。しば
らく乾燥させてから前日と同じテンペラでの作業をしてみると、多少筆が
引っかかる感じがする。どうやら油性皮膜は出来たようだ。
画面上部には白から赤に変わるグラデーションを作るので、その下準備。
まずチタニウムホワイトを昨日と同じ要領でランダムに、しかし諧調が出
来るように塗る。油性皮膜のせいか、多少タッチがムラになりがちだが、
乾燥すれば気にならない程度。この上にハッチングを行う予定。
グラデーション部分にチタニウムホワイトの下地を施した状態。
その部分。ホワイトとはいえ、重なりがけっこう見える。
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