中学生体験学習
今、多くの中学校では「体験学習」という名前で、地域の商店や工場等で
生徒が職場体験やボランティアに取り組む授業を行っている。アトリエに
も毎年数校から打診があり、可能な限り協力している。この日は柏市立柏
第四中学校から2名の生徒が体験学習に訪れた。
とはいえ、アトリエで中学生に任せられる仕事といえば掃除くらい。それ
では面白くない。迷ったあげく、最初の年にはデッサンなんかをやってい
た。ただ、参加する生徒がみんな美大や専門学校に進学するわけでもない。
ならば、美術をより身近に感じられるものをと工夫するようになった。
昨年は自分の写真とイラストを組み合わせた名刺を作り、最後はパウチし
てお土産に。なかなか好評だった。今回はDVカメラとパソコンを使った
映像編集を体験してもらった。午前中はアート系のアニメーションの鑑賞
を導入に、各機材とアプリケーションの使い方を説明した。
DVカメラをいじったこともない二人だったが、撮影を始めると面白そう
にいろんな被写体を撮っていた。時間が限られているため「絵コンテなし」
「ぶっつけ本番」で1分ほどの作品を作った。朝10時から午後4時まで
集中してどうにか完成。作品は、DVDにして本人と中学校に送ります。
iMovieを使って編集しました。時間を忘れて作業する後ろ姿を見て、
「何かをつくるっていう行為は人間の本質なんだな~」と感じました。
ディスカッション
コメント一覧
岩崎さん、おひさしぶりです。中学生お世話になってます。すごく親切ですね。岩崎さん。
中学生には身の回りに素敵な大人がたくさんいるってことを知ってほしいし、外に出て学ぶってなんだろう?と考えてほしいと思っています。
岩崎さん、実は今美術教育がピンチ状態です。ちょっとどうなるかはわかりませんけど。TBしておきました。
美術という教科の存続~今、緊急事態
中学校の美術が選択教科になるかもしれない、あるいは図画工作の時間が減るかもしれない。
これまでの状況から判断してこのまま放置しておくと、そうなりかねない。そんな気がしています。
中教審教育課程部会では11月から12月にかけて集中的に審議し、年内には『審議のまとめ』という形で、その基本的な方向性が打ち出されるようです。どこまでを打ち出すかは不明ですが…。(「教育新聞」11月7日)
やはり早めに行動を起こしておかないと、手遅れになりかねません。というのは、審議の中で、ある程度時間数がかたまってから、意見を言うのはいかにも遅い。
そんなに大事な事ならもっと先に言ってくれ…
教科の危機~日本美術教育学会でも対応を協議
教科の危機に関して「全国造形教育連盟」ではすでに関係機関に請願書を提出していますが、「日本美術教育学会」でも現在情報を収集し対応を協議しています。
このことについて「日本美術教育学会WEBニュース」でアナウンスされています。
とにかく今は日本中の美術教育に関する団体が動き出していく必要があるでしょう。声をあげなければ!危機は目の前にありますから。
そして、まだこのような状況にあることを知らない方々に知っていただくことも必要です。
写真は支笏湖の近くで撮影したものです。紅葉もいよいよ終わりです。今美術教育のことで必死ですが、冷静になるためにも、どこかに心のゆとりは持っていないとと…