画用液

2018年1月1日

今日、ホルベイン絵具のTwitterで画用液に関するツイートを目にしました。

☆ホルベイン絵画材料情報☆
【水可溶性油絵具DUO / その11】
さて4つめ。薄め液→のり→ニスと きましたが、これらを全てゼツミョ〜な割合で調合されているのが『ペンチングオイル』『ルソルバン』というわけです。所謂 調合油です。

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連投で各種画用液の成分や使用法を解説されているのですが、ふと「パンドル」など「描画用ワニス」と「ペインティングオイル」の違いは何処にあるのかという疑問がわきました。

油絵の画用液は、単純に言うと「糊の役割を果たす乾性油」と「薄め液の役割の揮発精油」、「樹脂を揮発性油で溶いて見た目の乾燥スピードを上げる樹脂溶液」、「乾燥を早める触媒の役割を果たす速乾剤」の4種類があります。

それぞれに

乾性油:乾燥スピードは遅い。乾燥したら表面に膜をつくり固着する。固まったら再度溶解はしない。
揮発精油:乾燥スピードは速い。乾燥は蒸発なので固着力無し。
樹脂溶液:揮発精油の蒸発スピードで固化する。再度揮発精油に触れると再溶解する。
速乾剤:主に乾性油の酸化重合反応を即する。入れすぎると絵の具の乾燥後にひび割れ、剥落などを引き起こす危険性がある。

といった性質を持っています。

感覚的には、ワニス=樹脂溶液というイメージがあったのですが、件のツイートを見て「そういえばパンドルは<ヴァニス ア パンドル>って呼ばれていたよな?」と気が付きました。

言葉の定義としては、「ワニス=透明塗料のこと」だそうです。
ワニス(コトバンク)

パンドルやペインティングオイルは、画学生の時代はそこそこ使っていましたが、ダンマル樹脂溶液を自作するようになってからは、必要に応じて乾性油、揮発精油、樹脂溶液を自分で調合するようになり、速乾剤は使わなくなりました。必要がなくなったということです。

実際、パンドルとペインティングオイルの構成物はほぼ同じで、多少配合が違うくらいです。
という訳で、教室では乾性油:樹脂溶液:揮発精油=1:1:2 の調合の画用液を自分で作る事を勧めています。乾性油分はリンシードオイルを基本にしていますが、それをポピーオイルやスタンドオイルに変更すると、筆さばきの問題で多少調合が異なってきます。

ツイートのあるようにメーカーのつくる調合油ではそれぞれの成分が「ゼツミョ〜な割合で調合されている」のでしょうが、それを自分でつくるのもまた勉強かなととも思います。

制作記録

Posted by hideta